桔梗の透かし彫

頂いた仕事(組紐用の作業台)で、なんでもどこでもいいから桔梗を入れて欲しいと依頼される。象嵌、レリーフ、ステンシルなど考えられるが、結局当たり前に小さな透かし彫を抽斗の前板に入れることにする。あまり大きいのもいやらしいので、直径36ミリ程度と考えた。上手な人ならミシン鋸で簡単に抜いてしまうのだろうけど、持っているおもちゃのようなミシン鋸、手挽きの糸鋸、いずれも失敗。結局扱い慣れた鑿と小刀でなんとか形になる。それでも3回目、目切れ部分を壊さないように和紙で裏打ちしてようやく形になった。あらためてこうしてデジカメで撮ってみると歪んでいるしガタガタだし・・・。それらしく作ってもらえれば、自分の中では強烈なフィルターが働いて、たいては桔梗に見えるとか言ってもらっているのですが、さらに細かい修正と仕上げを1本だけ手元にある篆刻刀で行おうかと思案中。

前にも書きましたが、やはり自分は器用ではなかったとまた納得させられます。

kikyou

チェリーに桔梗を彫る