夜明け前の金星がきれいです

今日は冷えました。朝、いつものようにタロー(雑種犬・12才)の散歩に出ますが、トイレを洗おうとホースリールから水を出そうとすると凍っていました。寒い朝ですが、今頃は楽しみがあります。夜の開ける前、東の空の低い所に金星が輝いています。伊勢湾に向かって東に流れる川沿いに散歩するのですが、堤防から川原に降りて、海に向かって歩きます。右手の堤防に植えられた桜の上に、かすかに赤身をおびた金星が輝いています。歩を進めるにつれて、堤防を走る道路の標識、堤防の向こう側の家並みの屋根やアパートの防犯灯、街灯、そしてコンビナートの煙突が桜とともに前景として加わってきます。それらすべてがいい。昔はこうした人工物、とりわけ無機的なものを毛嫌いしていましたが、今は、そうですね、星とともに景色をなすものとして、ごく自然に穏やかな心持ちで眺めることが出来ます。

若い時は金星の満ち欠けが見えた、見えるように思っていました。今は、残念ながら光芒の中の形をみとめることが出来ません。その光芒は、星形に見えます。カメラでは、光芒の数はレンズの絞り羽の数になります。すると星を見る時、私の瞳孔は星形になっているのかな。誰か、隣で一緒に星を見てくれる人がいれば、私の瞳を覗いて教えて欲しくなります。実際は、星形という固定観念によって視覚が影響されているのでしょう。昔の満ち欠けが見えたと思ったのもそうかも知れません。でもね、夜更しをして見ているわけではありません。凍てつく朝に、早く起きて働く人間や動物や街灯やらへのご褒美として、金星が太陽に先立って照らしてくれていると考えても罰は当たらないでしょう。

この景色を、カメラに収めることは出来ないかと、今朝はいつものGXRに28mmのユニットを付けて撮ってみました。GXRにもシーンモードというのがあるので、夜景モードというのにして撮りましたが、なんでISO200で、シャッタースピード・1秒なんて設定になるんでしょう。おまけに、シーンモードにすると感度も変えられません。どうも、三脚を使って夜景がきれいに撮れるという設定らしいです。さすがに、かじかんだ手で動きまわる犬のリードを持ちながらでは手ブレします。が、まあ比較的ましな1枚。おまけに、シャッター押す時にタローのやつがリードを引っ張った時の1枚。明日、また挑戦します。

kinnsei1

kinnsei2