花粉に負けずに春の風にあたりました

物を捨て、建具まわりの足元もすっきりとした実家に春の風を通す。花粉も引き入れるが溜まったよどんだ気を逃がす。日があたること、風が通ること、そのためにも不用な物を持たない、置かないことが健康な住まいの基本だとあらためて思う。同じような事を、先月の展示会に来てくださった同世代の少し境遇の似た人と話していた。商売は?とは後で思った。

重たいくすんだ色の冬のコートや上着をしまう。今年手を通さなかったものは捨てることにする。年を重ねて体もだらけて、くすんでくるのは仕方がない。でも、というかだからこそ、せめて明るいきれいな色のものを身につけたい。春色のセーターも仕舞いこんでいても仕方がない。仕事着としても使おうと思う。

sweaters

多くは頂き物の春のセーター、仕舞いこんでいても仕方がない

 

雑種犬タローを連れて川原を歩く。1メートルほどの距離で横を通りすぎても鳩は逃げない。タローも気に留めるでもなく通り過ぎる。早朝は、鴨の群れが川原に羽を休めている。3メートルほどの距離に私達が近づくと、ようやくヒョコヒョコと岸辺に向かう。逃げるというより、面倒臭いがまあ習慣だから仕方ないかという感じか切迫感のようなものはない。やはりタローも追いかけるでもない。気にもとめていない。こうした鳩や鴨を警戒心を失った平和ぼけした存在と考える、また追いかけるどころか気にもとめない犬を本来の狩猟本能をなくしたフヌケた存在と考えるか。あるいは逆に、ごく基本的な生存環境が満たされていれば違った種類の動物同士、警戒感とか狩猟といったその野生の生存本能すらゆるめて平和に共存できると考えるか。

もちろん私は後者です。ぶっちゃけた話、私達の日本国憲法の前文と第9条の精神と言うのはそういうことだと思います。それに対して憲法を変える、集団的自衛権とやらを解釈改憲で合法化するというのは、鳩や鴨にそんなのんびりしていては食われてしまうぞと脅す、犬にはお前もいつまでもエサを与えてもらえると思ったら大間違いだ、自分で鳩ぐらいとって食う根性がなくてどうするとけしかけることです。それで大事なことは、そうすることでお金がまわり儲かる一部の人達がいるし、これまでもいたということです。騙されてはいけません。


日本国憲法

2
日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであつて、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。
3
われらは、いづれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであつて、政治道徳の法則は、普遍的なものであり、この法則に従ふことは、自国の主権を維持し、他国と対等関係に立たうとする各国の責務であると信ずる。
4
日本国民は、国家の名誉にかけ、全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成することを誓ふ。

第九条【戦争放棄、軍備及び交戦権の否認】

1
日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
2
前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。