今年最後の「山」

結局、11月の紅葉の時季には「山」に行けませんでした。展示会も終わり、色々な片付けも終わった今日、いつもの山に行ってきました。私は、冬には山には行かないことにしています。そうすると5月の連休までは雪に閉ざされた山には入れません。

展示会前の追い込み時期から風邪気味で、鼻もつまり、終わってからは左の肩が固まって上がらない様な状態になっていました。それでも、山に入ると足取りは軽く、鼻づまりも取れ、肩の痛みもなくなるから不思議なものです。気分的な問題と、それに穏やかな有酸素運動を相応の時間継続することになるのが良いのかもしれません。

もう、もちろん紅葉の季節はとっくに過ぎています。しかし、今日のような穏やかな晴天の日、冬枯れの明るい森の中を赤茶けた落葉をサクサク踏みしめながらの山歩きは、私は好きです。他の人間に出くわさないのもいい。結局、今日は誰にも会いませんでした。県境の峠の手前で、日差しのあたる沢で体が冷え切る前まで休憩して、そのまま戻ることにしました。別にどこそこの頂上を目指すとかいう山行でもありません。雪に埋もれる前にあのブナ、このナラを今年の最後に見たかった。

冬枯れの「山」

冬枯れの「山」 RICOH GXR A12 28mm

倒木も環境と景色を構成する

倒木も環境と景色を構成する  RICOH GXR A12 28mm


さあ、君のことは道を迷わす魔物のように思っていたが本来道標の役を負っていてくれてたのだ。ひとつ残った枝にはまだ、今年も葉をつけていたようだが、既に幹には山の死神がはびこってしまっている。根玉の辺りは虫に食われ始めている。

雷に打たれたブナはまだ立っている

雷に打たれたブナはまだ立っている RICOH GXR A12 28mm

立ち枯れた、弱った木に着くサルノコシカケ類

立ち枯れた、弱った木に着くサルノコシカケ類。森の命の循環は容赦無い。RICOH GXR A12 28mm


こちらの君は、まだ倒れたまま枝を宙に張り出している。いつまで頑張る。どこまでツッパる。それならば、こちらも君が萎れて朽ちて土に臥すまでずっと見届けたいと思うが、どうもこちらが先にヘタリそうだ。

ミズナラ

ミズナラ RICOH GXR A12 28mm

倒れた主を見守るように、近くに高く通直にのびたサワグルミが2本。ごちらもかなりの老兵のようだ。

倒れたミズナラの近くのサワグルミ

倒れたミズナラの近くのサワグルミ RICOH GXR A12 28mm

更に隣にもう1本。

更に隣にもう1本。 RICOH GXR A12 28mm