暫くは無垢板で、楽しく仕事が出来そうです

年末は、集成材やMDFを使った仕事が続きました。これから暫くは無垢板を使った仕事になります。また3月のはじめには大阪でNPO法人・まどりさん主催の木工展へ出展します。1月、2月は相応に楽しく忙しく仕事が出来そうです。

ウォールナットのセンターテーブルの天板に予定している材です。年末にあらかた平面を出しておきました。いわゆる国内挽きのもので、ミミを落として幅は480ミリほどあります。根玉から挽いたもののようで少し硬そうですが、さすがは国内挽きというかシラタの幅も揃っており、ひどいネジレや歪みもありません。この程度の板ならば、手鉋だけで平面出しは可能です。きちんと台下端の調整の出来た台鉋で、妙な力を加えずに、削っていきます。そうすると自然と板の凸部分だけが削れていきます。そうして板全体に鉋を送って行くと次第に平面が作られていきます。削り残しというか、全く鉋の刃が当たらない部分もある、むしろ最初の頃は削れる部分のほうが少ないくらいですが、あせってはいけません。そもそも凹んでいる部分は、他の部分より低いから刃が当たらなくて当然なわけです。他の高い部分が次第に削れて、同じ高さになって、つまり平面になって初めて刃が当たるようになるのです。それを無理に力を加えて、削れるようしても材も鉋台も歪みを増すだけです。捻れに関しても、ある程度以上(出来ればいわゆる寸六であれば十分です)の幅の台鉋で、下端が相応に調整出来ていれば、順に送って削っていけば修正出来ます。本当に台鉋というのはよく出来た道具だと思います。

元の板の状態、ミミを落とす

元の板の状態、ミミを落とす

nut2

少しづつ平鉋で平面を出す

nut3

年末はこの状態で、プレーナーで厚みを出す。

nut4

正月休みで1週間ほど置いて、再度平面を修正。

私もそうなんですが、鉋(台鉋)というのは、本来平滑な面を作るための道具という事を忘れて仕上げの道具のように考えがちです。たしかにそうした面はあります。ただし、基本は平面を出すための道具です。自動鉋盤で厚み出しをした材に鉋をかけるのも、仕上げではなくて鉋盤で削って生じた微細な凹凸を削って直すと考えたほうが良いと思います。