イアーマフ

暫くの間、大型の木工機械を触っていなかったせいか100Vの電動工具をわずかの時間使っているだけで耳鳴りがするようになった。これは、加齢のせいもあるかもしれない。寒暖の変化から花粉まで外的な環境に対する耐性がこの3〜4年とみに弱くなっている気がする。この仕事を始めたころは、一日中木工機械を回していても平気だった。

それで、工業用・保護用のイアーマフを買ってみた。ペルターというスウェーデンの会社のもの。残念ながらこの種の保護用品・安全用品などは、ヨーロッパ製のものが良い。産業とそれに対する労働運動の長い歴史のゆえか、安全とか労災防止という意識自体がずいぶん違うように感じる。

イアーマフ(耳当て)

使用の当たっては、遮断周波数帯域の関係で耳栓などとの併用が望ましいとされているのでそうしている。その効果は高い。かなりの時間、手押し鉋盤とか自動送り鉋盤などの騒音の大きい機械を使用し続けても耳鳴りなど生じない。その分、疲労感も少ない。

ちなみに、私はこの仕事に就く前は鉄鋼関係に勤ていた。事務屋ではあったが現場持ちの部署であって、就業中は作業服であったし現場に出るときは安全帽・安全靴の着用が当然義務づけられていた。就業前はそろってラジオ体操をし、御安全に!とか、(労災)ゼロで行こう!というのが、業界の共通の挨拶となっていた。その感覚が多少なりとも染み付いていたので、仕事を辞めて訓練校の木工科に入校して、安全帽や脚絆はもちろん安全靴さえ着用しない事に最初は驚きました。なんだか裸で仕事をしているような不自然で不安な気持で作業をしたのを覚えています。

木工機械

預けていた木工機械を運び直す。重なる運搬などでガタガタの状態で、メンテに時間がかかりそうだ。ついでに定規や口板などもすべて新しく作り直す。この桑原のプレーナーの主軸駆動用のモーターは5.5KWもあった。

桑原のプレーナー