いただきもの

東の方にお住まいのお客さんからの頂きものです。韓国土産だそうです。この時期に韓国に遊びに行く事自体、その世間の風潮に左右されない自由闊達さに拍手です。色合いなどちょうど先週、仕事で京都に行った帰りに寄った高麗美術館で見た高麗青磁と良く似た雰囲気です(当たり前か)。 40年前に、中国に行った時、北京や瀋陽、長春のホテルではどこでもこうした形の大きめのカップが部屋に置かれており、そこにジャスミン茶を入れてポットから湯を注いで飲んだことを思い出します。ただそれには、中子(茶漉し)も取手もついていませんでした。おまじないかもしれませんが、米のとぎ汁で暫く煮てから、工房で使っています。お茶を飲むのに急須やポットが不用なので都合が良いのです。

オマケ(?)でいただいたボーダー柄のシャツは、夏の定番とは言えこの年になって、さすがに着られないかなあ。残念ですが。

韓国土産のカップ

韓国土産のカップ、茶漉しの中子と蓋が付いている。

いつの間にかこんなものが侵入していた

今日は、庭木の剪定を行いました。剪定といってもデタラメに枝を伸ばしたものを適当に切って、なんとか日が入り風が通るようにするだけです。庭の手入れは母親がやっていたようですが、認知症が進行し父親が弱って入退院を繰り返した頃から放って置かれたように思います。それに、鳥が運んできたような庭木とも言えないようなおかしな木にも支柱が立てられたりしています。ボケのせいか、あるいは年をとって、なんであれ庭に出た実生の苗木を慈しんでいたのか、よくわかりません。とりあえず1階の軒を越えたその類の木は一昨年、こちらに住むようになって刈ってしまいました。

さて、今年はいつものヤマイモに混じって、こんなものも。去年までは見たことがなかったので、これも鳥が運んできたのでしょうか。よく見れば’可愛い花なのかもしれませんが、かわいそうな名前を付けられたせいか、愛されていないし、私も庭木に絡みつかれるのが煩わしく、別に好きでもないので抜いてしまいました。

今年庭に咲いていたヘクソカズラ

今年庭に咲いていたヘクソカズラ

 

「山」に樹を見に行く 3 ミズメ

ミズメについては、以前に書きました(→ミズメ)。本当にサクラによく似ていますが、分類上は科から違っています。

ミズメ

ミズメ GXR A12 50mm

樹皮もサクラにそっくりです。縦に入った傷は獣の爪研ぎの跡かなあ。

ミズメの樹皮

ミズメの樹皮 GXR A12 50mm

そのミズメを使って仕事をしました。訓練校の実習以来、さんざんやった上端留(うわばとめ)五枚組接ぎというものです。 こういう仕事にはカバの類のように粘りがあって固い材が刻みやすいのです。 中でもミズメはその質や見ためもヤマザクラに近い良材です。

上端留五枚組接ぎ

上端留五枚組接ぎ

これで何を作っているかというと、8ミリ厚、800×600のガラスを落としこんで漆定盤にします。自分用です。座り作業用に短い足を付けようとも思いましたが、今後の使い勝手も考えて天板だけにしました。これならテーブルに置いても使えます。この上で漆をヘラでねったり混ぜたり、あるいは漆錆や糊漆・麦漆を練ったりします。前から欲しかったのですが、ようやく作る事が出来ました。

ミズメの枠に8ミリ厚のガラスを落とし込んだ漆定盤

ミズメの枠に8ミリ厚のガラスを落とし込んだ漆定盤

漆定盤細部

漆定盤細部

「山」に樹を見に行く 2 白い花など

先日行った「山」では、深緑の中で白が目につきました。

まずは、ヤマボウシ。ヤマボウシの名は山法師からきているとありますが、そう言えば白い花弁(ガク)が時代劇などの叡山の僧兵のかぶり物のように見えたりします。

ヤマボウシ

ヤマボウシ GXR A12 50mm

続いて、ウツギ。卯の花です。おからの事を卯の花と言ったりしますが、なんとなくそう見えてくるから思い込みというのは恐ろしい。木工屋にとっては木釘の材料として知られています。ウツギは山と言わず平地の際にもよく見られるので、頂戴して自分で木釘を作ろうといつも思うのですが、ヨキとか鋸とかを持参していないので、いまだにかないません。

ウツギの花(卯の花)

ウツギの花(卯の花) GXR A12 50mm

あと車で走っていても目につくのはマタタビの花と葉です。これも山の際に自生するツル性の植物で、この時期には葉を白く塗ったようになります。

マタタビの花と葉

マタタビの花と葉 GXR A16 55.5mm(85mm相当)

変わったところでは、モリアオガエルの卵。画像では杉の木にたくさん産み付けられています。切り株に産み付けられているのは初めて見ました。枯死したか伐られたかで他に適当な木がなかったのでしょう。

杉の木に産み付けられたモリアオガエルの卵

杉の木に産み付けられたモリアオガエルの卵

切り株に産み付けられたモリアオガエルの卵

切り株に産み付けられたモリアオガエルの卵

修了式でした

今日は、一月半にわたった介護職員初任者研修の修了式でした。講座の主催者である介護事業を運営する有限会社の社長の挨拶があって修了証を渡される。正味30分ほど。一応出欠の印を押すことを求められたので、これもカリキュラムのうちなのかもしれませんが、別にこんな事なら修了証を郵送してくれたら良いのにと思った。半パンにトレーナーという朝起きて、サッカーを見てそのまま来たという風情(そう自分でも言っていた)の社長の話は、どこかのコミニュティ誌に書いたというサッカーワールドカップの日本が属する予選グループC組の各国のFIFAランキングとWHOの医療ランキングの関係云々。何か気のきいた話のつもりなのかなあ。まあ、少しは介護とかすっているか。そのコミニュティ誌がまだ発行されていないので、この話を皆さんが最初に耳にできるというありがたい能書きつきでした。

この社長、講座でも1回講師を担当していた。介護保険制度と介護とコミニュケーションに関する大事な内容の単位だったけど、自分がいかにリスクを回避しながら上手く立ちまわって事業を大きくしてきたかという立身出世談がメインだったと記憶している。バブルの頃に成人となった世代の人は、この分野でしつこく生き残っているのかとジュリアナ東京の折口某を思い出しながら聞いていました。そう言えば、講座の時はパステル色の3ボタンのスーツをピチピチに・・・とまあこのへんでやめておきます。

社長のいかがわしさを除けば、他のスタッフの皆さんは気持ちの良い人ばかりでしたし、この講座に参加したことは自分にとっては大変有意義でした。当初の自分の目的であった親の事に関しては、色々と分かって身につまされて忸怩たるものがありますが、その点はまたあらためてまとめます。私は、親の事もあって、いわば否応なく、さらに言うと嫌々ながら介護という問題に向き合わざるをえなかったのですが、そうではなくて、今後の自分の直面するであろう事として前向きに考えようとする、あるいは実際にその現場を知った上で入る事を決めている、そうした30代から60代までの様々な人が、現にいるという事が分かって、そうした人たちと知り合えたことが何よりありがたかったです。出席の関係で、今回は修了試験を受けることが出来なかった60代の男性が、私の仕事仲間と意外な所でお付き合いがあった事も分かって愉快でした。

さて、この日は式のあと皆さんと一緒に軽く食事でした。メアド交換と少しの身の上話。今日はその為に集まったと思えば納得できます。記念に撮ってもらったスマホ画像。皆さんの承認を得て載せておきます。皆さん、達成感に満ちた良いお顔をされています。ただし、まだ独身の女性もいらっしゃるようなので解像度を下げて小さくしておきます。

介護職員初任者研修・修了者の皆さん

介護職員初任者研修・修了者の皆さん

「山」に樹を見に行く 1

さて、一昨日修了試験があり、今日が修了式。昨日は一日空いており、梅雨の中休みで晴天らしい。また週末は天気が崩れると予報されている。一月半ほども介護の勉強が続いて、最後は看取りに関することだった。やはり色々思い出されて気分がクサクサしていたこともあって、思い立って「山」に出かけることにしました。

昨秋出かけたトチ・ミズナラのコース。途中、あれ、こんなにサワグルミが多かったかなと思って歩を進めると、またこの雷に打たれたブナに出会った(→ブナ)。前回と同じ道に迷い込んだ事になります。次、3度ここに来ることになったら、この瀕死のブナが私を呼んでいるのだと思うことにします。あるいは、今朝早めのタローの散歩の時に川沿いの対岸でずっと向かい合って歩を進めたキツネに憑かれたか?さらにこの日は、珍しくもテンに出会った!沢にひょっこり現れて、こちらを気にする風でもなく尾根に向かい倒木の中に姿を消す。テンは、狸よりもキツネよりもたち悪く人を騙すとか言うんですよね、確か。

再び出会った雷に打たれたブナ GXR A12 28mm

再び出会った雷に打たれたブナ GXR A12 28mm

 

もうあのミズナラは、土に還るというより倒れた姿がすでに環境そのものになりつつあります。

すっかり環境の一部となったミズナラの倒木

すっかり環境の一部となったミズナラの倒木 GXR A12 50mm

千の)(の葉を再びまとったトチ(→トチの木 その3)。

初夏のトチ

初夏のトチ GXR A12 28mm

峠の入り口、の門番のように見ていたトチの樹も、既に立ち枯れて久しいのだとあらためて気が付きました。

地蔵峠入り口のトチ

地蔵峠入り口のトチ GXR A12 28mm

私の好きなブナの樹。樹の写真ではありがちですが遠景ではその幹の立派な力強い様子が伝わりにくい。

ブナ

ブナGXR A12 28mm

修了試験でした

今日は、初任者研修の修了試験でした。欠席なく講座を履修した6名に受験資格があり、やむなく欠席のあった2名は補修を受けた後、来期の講座で受験ということになるそうです。

結果は、受験した6名全員が合格。しかもほとんどが満点に近い点数だったそうです。試験そのものは、落とすための試験というより合格させるための試験という感じでした。一つの問に5つの文章があり、その一部分が空欄になっています。そこに、5つの選択肢としてあげられた言葉を埋めるという形式です。引っ掛けの逆で、意味が多少曖昧でも文脈だけから判断しても、合格ラインの7割くらいは回答できそうな問題です。

対策も手厚く、試験の前日には試験問題と5つの選択肢そのものを、講師が読み上げそれを受講生がメモするという答え合わせのような事もやってくれます。それでも、41問×5→205の文書を読み上げメモするだけで正味4時間、けっこう大変でした。試験の意味がないと言われそうですが、それは試験というものを、選別するもの、ランク付けするもの、振り落とすもの、という固定観念からくるのかなと思いました。205例の文章は、それぞれが授業でやられた介護の理論と実践に関する大事な内容で、それを試験というイベントを通して繰り返し耳にして、自分でも書き写すことにより、自ずと体に染み込ませることになりました。講座の最初の頃に提出させられた、ほとんど教科書を丸写しのようなレポートも、そうした意味があったと思います。

さて、昨日帰りに寄った「つたや」さんには、かりんとうまんじゅうが残り9個。明日は定休日だそうで、明後日は講座は休み、最終の金曜日は自転車ではなく電車にするつもりなので、これが最後になります。ちょうど受講生と講師合わせて9人なので、皆さんにお配りしました。色々話題にしたり、地元の人に尋ねたりしたこともあって最後に穴埋め出来たように思いました。

こちらは、一号線沿いにある立派な木造建築のお菓子屋さん。こちらは縁がなかったというか、またの機会に。

桑名益生、1号線沿いにある御菓子処 和(かず) GXR A12 50mm

桑名益生、1号線沿いにある御菓子処 和(かず)
GXR A12 50mm

介護職員初任者研修講座、今週で修了です

介護職員初任者研修講座も、今週で修了です。月・火と講座があり、水曜に修了試験。木曜に不合格者のための補修と再試験があり、金曜日が閉講式となります。以前のホームヘルパー2級と違って試験があります。資格とか免許といった意味があるわけでもないようなので、その位置づけがよくわかりませんが、せっかくなので受けてみます。

桑名まで自転車で通っているのに、結局あまり市内を見て回っていないので今週は色々徘徊することにします。東海道にそってある「かりんとうまんじゅう」の「つたや」さんも、講座が終わればこの前を走ることもないでしょうから、最後に買っておくか・・・

かりんとうまんじゅうの「つたや」

かりんとうまんじゅうの「つたや」