辺野古の戦いは続いています

国による和解案受け入れの表明から2週間。辺野古の戦いは継続しています。キャンプシュワブの海軍兵士による那覇でのレイプ事件対する抗議も込められています。明日、21日は大集会が予定されています。

3月18日、キャンプシュワブのゲート前でレイプ事件に抗議。

3月18日、キャンプシュワブのゲート前でレイプ事件に抗議。

明日から沖縄に行きます

沖縄入りを予定していた前日の13日、89歳の伯母が急逝。本日16日が告別式でした。予定が短縮になりましたが、明日から沖縄へ向かいます。明日はヘリパッドの拡張工事(オスプレイパッドだ!)に反対する高江の集会がありますが、間に合わないか。


伯母の通夜の日の鈴鹿山脈 RICOH GXR A12 50mm

伯母の通夜の日の鈴鹿山脈。風が強い。
RICOH GXR A12 50mm

伯母は、3年前に妹(私の母親)を先に亡くしてから、めっきり気弱になり認知症の初期症状も現れてきました。母親が亡くなって、家に棺が置かれている間は、早朝から何度も来てくれて、棺の横に背中を丸めて座っていました。葬儀が終わってお骨になって戻ってきてからは、痛む膝を折って仏壇の前に正座して線香をあげてくれていました。そのすっかり丸く小さくなった姿と今日拾った骨になった事を思い出すにつけ、あの世とか天国とか呼ばれる世界が本当にあって、姉妹が、どうなんだろう子供の頃の姿に戻って、あるいは互いに亡くなる前の老女のままでも愉快か、再会できたら、どんなに喜んでいることでしょう。もし、そんなことがあり得たら、私の50余年の世界観など、昨日の強い風の中に、吹き飛んでしまえと思います。

5年になるのだ

今年は暖冬だったせいか早くも花を着けはじめたキュウリグサ。抜いたつもりが今年も生えた。これは私にとってはワスレナグサなのだと思うことにする。

今年はずいぶん早く咲いた。

キュウリグサ。今年はずいぶん早く咲いた。 RICOH GXR A12 50mm

今年も3県の遺族の代表の方々の切々とした、でも感情をあえて抑えたような言葉と語り口に心を打たれる。天皇陛下も仙台平野を襲う黒い津波船を守るため、あえて沖に出た漁民の勇気などと、おそらくは映像で見た被災経験をご自身の言葉で語られる。高齢化して、忘れられようとしている人、一人ひとりを決して置き去りにしないようにと言うお言葉も、何度も被災地を訪れ避難所で膝をついて、被災者と言葉をかわされた体験からにじみ出たものだと思った。

それに対して、首相たるこの3代目のアホボンの言葉の軽さ内容のなさは何だ。途中から音声を消した。心から決して着実になどなど、こうした形容詞ばかりの言葉は、実は何も中身がない。もちろん自分の言葉ですらない。そうした軽佻浮薄な心のこもらない言辞は、亡くなった人への冒涜だと思う。

今年は暖かいと、新地町に行った連れ合いからメールが入る。

「和顔愛語」の看板

レーザー彫刻加工を依頼していた神戸のソメイヨシノの4枚の看板が送られてきた。和顔愛語というのは仏語(「無量寿経」にある言葉らしい)で、この学校の校是になっているらしい。そんなこととは別に良い言葉だなと思う。加工を依頼したのは、岐阜県の加子母森林組合。機械彫刻も含めて、色々な業者に問い合わせをしたが、ここは加工費もリーズナブルで、なにより話が早い。こちらの依頼の趣旨を汲んで、相応の加工方法を提示されて、あとはお任せ出来る。

こうしたものが4枚。鉋かけが、けっこう大変だった。

こうしたものが4枚。文字(画像)データは施主から頂く。鉋かけが、けっこう大変だった。

対して、 マック系の印刷屋とか看板屋関係というのは、なぜあんなに話をややこしくしたがるのだろう。やれ、.aiファイルでないととか、画像ファイルなら、300dpi以上で実寸大を用意しろだの、はなはだ煩わしい。別にそこまで高精細な加工を求めていないと言っても通じない。その点、この組合関係はこちらと同じ筋肉系な応対で気持ちがよい。

高齢雑種犬が、なんとか冬を乗り切った

我が家の高齢雑種犬・タローは、この冬は色々あって、もうダメかと覚悟した事もあったが、なんとか乗り切った。この8月で、15才になる。今は、普通に元気だが、耳はすっかり遠くなったし、足腰も弱った。長距離の散歩が無理になったので、その分、日によっては、4回連れ出したりしている。

ベタな絵だが、よく似合う

ベタな絵だが、よく似合う

もちろん当事者はなんの感心も示さない。

もちろんイヌフグリという名前にも、当事者はなんの関心もないわけだ。


昨年の秋には、いつもの昼寝用の寝床を、見たこともない仔猫(捨て猫か?)に取られてウロウロしていた。この猫、タローの足もとにじゃれついて離れない。仕方ないのでウチで飼おうと思ったが、後日談があって他所に貰われていった。

子猫に寝床を盗られる。

昼、家に戻ったら仔猫に寝床を占拠されて、自分は冷たいコンクリートの上で寝ていた・・・。携帯で撮影。

この猫、どこから迷い込んだか(捨てられたか)

この猫、どこから迷い込んだか(捨てられたか)。かなり弱っていて、タローを親と思ったか?

鉋台の刃口埋め 1 簡便木口埋め法

油台に関する記事では、私がそれをしない事と、ネット上の主流とも言える安易な油台紹介記事に対応する意味もあって、多少なりとネガティブな論調になってしまいました。そうしたネガティブな言辞を弄していると、それを発している自分自身の言葉や気持ちが荒んできます。気分を変える意味でも、鉋台に関する提案というか、私自身の試行を紹介します。油台に関する記事でも取り上げた刃口埋めの件です。ここでは、簡便木口埋め法とでもしておきます。


前にも書きましたが、私は寸四以上のサイズの平鉋では、刃口埋めは薄板をはめ込む方法で行っています。その理由は、鉋の台は定規であり、定盤でもあるわけで、極力それに木理を交差させる形でストレスを与えたくないという事です。詳しくはまた別記事にします。別に、この方式に限らないのですが、こうした刃口埋めの要点は、埋めた後の刃口開けにあります。埋める作業自体は、やり方で手間と難易度の差は多少ありますが、取り敢えず木工に携わっている人なら誰でも出来ます。ただ、刃口開けの作業は、相当慎重に行わないと、思ったよりも刃口を狭く出来なかったりして、何をしているのかになりかねません。紹介する方法は、そうした失敗を繰り返してきた私が、たどり着いた刃口開けを比較的簡単に出来る方法・手順です。ちょうど針葉樹を削る鉋の刃口が少し広くなってきたので、それを例に行います。

まずは、埋める木を用意します。材は、台と同じ白樫が結局一番良いと思います。私は、以前の仕事の関係で比較的目の通った良質のブビンガの端材がたくさんありますので、それを使っています。画像のように、木口が下端に出るように埋めます。埋木の厚みや深さは、薄いほうが見た目はきれいですし、浅い方が木理の交差によるストレスも減ります。ただし、その分、木口勝手の材自体の強度は弱くなりますし、嵌め合いの精度が悪いとむくんだり歪んだりして上手く着かなくなります。まあ実用上は、埋木の幅は多少広くなっても問題はありません。むしろ、刃口や下端全体に負担のかかる狭い框材を削ったり、角面を取ったりする用途に使う場合は、広めに取ったほうが下端の強度の補強にもなると思います。その辺りの事は、鉋サイズや用途により柔軟に考えれば良いと思います。

鉋を削れる状態に刃を出して、埋木を現物あわせて墨をする。

鉋を削れる状態に刃を出して、埋木を現物あわせて墨をする。

まずは、鉋を実際に削れる状態にします(刃を出す)。その鉋の刃先に用意した埋木材を密着させます。鋭利に研いだ7Hなどの硬い鉛筆で穴の墨線を罫書きます。

埋木は、ブビンガ。木口使いにする。

埋木は、ブビンガ。木口使いにする。

鉛筆で罫書いた墨線上に軽く鑿を入れて、仕上げ墨とします。こうした寸六の台の場合、2寸の鑿がピッタリと合います。

2寸の鑿が、この寸6の台にピッタリ合う。

2寸の鑿が、この寸6の台にピッタリ合う。

ハンドルーターかトリマーで、下穴を掘ります。深さの基準が決まるだけでも機械作業のありがたさを感じます。埋木(穴)の端部は蟻型にします。こうような片面が開放された形状の加工では、これが当たり前と思うようにしましょう。特に、この埋め木の場合は、何度も埋め直す事が前提になります。充分な強度を保持しながら、必要が生じた場合は軽く外せなくてはなりません。接着剤に頼っては後々ややこしくなります。その意味でも、蟻型に加工する必要があります。最後は、画像にある鎬鑿、左右の蟻型鑿で仕上げます。こうした道具は、蟻型の加工をする場合必須ですが、多分市販はされていないと思います。自分の蟻の角度を決めて、自分で作ります。接着剤は、通常の木工ボンドで軽めに着けます。嵌め合いが固すぎると、埋め木が薄く木口使いの場合、刃口方向にむくれてきますので慎重に行います。

穴を穿つのに、こうした鑿を使う。蟻加工には必携。

穴を穿つのに、こうした鑿を使う。蟻加工には必携。

掘り終えた穴

掘り終えた穴。鑿を使うことで、エッジのたった仕上がりになる。

木口を使う場合、こうして一定の長さを用意して、後から切断する。

埋め込み中。木口を使う場合、こうして一定の長さを用意して、後から切断する。

こうして、再び下端を整えると、作業が精確になされていれば刃先線と埋木の下端が同一線状に来ることになります。それで、自分が想定した鉋屑の厚みに合わせて刃口を開ければよろしい。最後に薄板に番手の大きいペーパーを貼ったもので仕上げると、屑の出もスムーズになると思います。

「簡便木口埋め法」の概念図

「簡便木口埋め法」の概念図

このやり方の良い点は刃口開けの基準がはっきりしているため、作業がやりやすく簡単である点です。加えて、木端返しが2段になり、実際に屑が当たる面が極小となるため屑が詰まるなどのドラブルも減ります。

一方、このやり方の短所は、通常の木端返しに角度がついている場合に比べて、台の修正をした時の刃口の開きが広くなる点です。それが気なる場合は、最初に鉛筆で取った墨から、刃口側にずらして加工墨(鑿を立てる)を取ります。その分、刃口を開ける面がひろくなりますし、木端返しも広くなりますが、下端修正による刃口の広がりは抑えられます。なんなら1枚刃鉋のように、仕込み勾配と木端返しの角度を合わせて、台直しによる刃口の広がり自体を抑えることも可能です。その場合、裏(押え)との関係が出てきますが、実際に効いている木端返しが極小なので、案外実用になるかもしれません(私は試していません)。

比較的簡単に、きれいに埋まります。

比較的簡単に、きれいに埋まりますし、口開けも容易です。

鉋は、「油台」にしないほうが良い 6 補足

鉋の油台の件は、「鉋は、『油台』にしないほうが良い 5」で、そのブログ記事をリンクした杉山裕次郎さんから、油台に関する記事をあらたにアップしてもらいました(→「鉋掛けという工程について(番外編・油台に関する考察)」)。その中で、ご自身の体験から『油台』の効用を、曲面成型などにおける摺動の補助的役割として評価して、積極的に取り入れてきたとされています。ただ、寸六、寸八の平鉋にはしませんとも明言されております。その上で、頻繁に油壺で注油、もしくは油台が、反台や南京鉋を使った曲面成型では、職人的なアプローチである作業効率性を重視するという思考からは捨てがたいと結論されているのだと思います。

私に気を使ってか非常に控えめに語られていますが、こうした長い経験に基づいた論述に対しては、頭を垂れて頷くしかありません。私など、反台や南京鉋などは、仕事としては椅子の笠木や後脚を削るくらいしか使ってきませんでした。その椅子自体が、今思い起こしてみて、店舗などの数物など含めて、100は下りませんが、200脚は作っただろうかという程度です。当たり前ですが、杉山さんがブログに掲載された南京鉋の年季の入り方を見ても、私のそれとは随分と差があります。

もう一人、先の記事でリンクした工房齋の齋田さんの記事(「油台」)も、反台鉋を念頭に置いたものです。具体的には台の耐久性の面での油台の効用について語られています。齋田さんは、私が「鉋は「油台」にしないほうが良い 5」で、齋田さんのブログの記事のリンクを貼る前に、一連の油台に関する記事を取り上げてくれていました。顔が脂大あぶらだいな齋田さんとは反対の趣旨の記事にも関わらず、技術的アプローチには複数の方法があってしかるべき(「技術に絶対はない」)という観点から、あえて取り上げてくれているのでしょう。その顔の度量の大きさと公正さは見習うべきだと思います。私たちのように、一人親方的に仕事をしていると、蛸壺のような狭い世界での自分の経験を絶対化して、それが職人(的経験)と勘違いしがちです。杉山さんも、それと齋田さんも若干ではありますが、私より年輩になります。その頭の柔らかさと、技術的な問題に対する謙虚さのようなものが、お二人の仕事の若々しさや清新さの元になっていると感じます。やはり、いくつになっても仕事の技術的な面での興味や向上心がないと、仕事自体がつまらないものになる。まずいなと最近感じています。

反台や、四方反、それに南京などは、下端に油をひいて使ってみようと思います。でもやっぱり油台にはしないな。

鉋は油台にしないようが良い(5)一応のまとめ ← 

高木元輝・『不屈の民』

たまさかの一人の夜は、安物のウイスキーを飲みながら、こうしたディスクを少し大きめの音でかける。昨年買った数少ないディスクの1枚。これにイカれて、同じ高木元輝の若かりし日のトリオの録音で、傑作とされる『モスラフライト』も買ってみた。こちらはもういいやという感じ。アルバート・アイラーのまね事とは言い過ぎか?でもアイラーを聞いてればいい。

このディスクは、アナログ盤(LP)も出ているので、買い直してアナログで聴く。

このディスクは、アナログ盤(LP)も出ているので、買い直してアナログで聴く。