能古見(のごみ)

年末に「得月」を頂いたお客さんから、またお酒を頂きました。「能古見(のごみ)」・純米吟醸酒です。お客さん曰くそんなに高いお酒じゃないけど、あまり数の出ないものだから・・・とのことでした。純米吟醸とあって、それなりにかまえて飲んでみましたが意外にさっぱりとした味わいで、辛口のようでもあり、果実のような芳香も感じたりで、私これ好きだなあ。なんにでも合いそうです。

能古見・純米吟醸 (佐賀)

能古見・純米吟醸 (佐賀)

 

早々に仕事を片付けて、まだ陽のある間にタローの散歩に出て、これまたいつもより早めの夕餉の一献として頂きました。作りおきのコンニャクと人参とすり身の煮物、小女子の釜揚げに大根をおろしてという手抜き。もちろん冷(ひや)で、グラスに7分目ほど頂いて、たいへん気分が良くなってそのまま寝てしまいました。絵に書いたような年寄りくさい様ですが、いいじゃないですか。やたらに辛く刺激的な食物と一緒に浴びるようにむさぼるように飲んで、ストレスとやらを発散させる。そんな飲み方・食べ方なんてつまらないですよね。もうしたくありません。良いお酒を少しだけ、でもゆっくり飲める今の生活がそれなり気に入っています。

ついでに書くと、大根は赤(銅)のおろし金ですり下ろすと別物のようにおいしいですよ。というか、大根本来の辛味とか旨みはこういうものだったのです。それをプラスチックの代用品でスポイルさせてきたのが、なんとも残念です。食感もふわっとクリーミーとも言えるような状態になります。何年か前に奈良の菊一文字のオヤジさんに、同じような事を言われて薦められて買ったのですが、本当にその通りでした。

犬と写真が好きな人のための2冊

図書館で借りたロジェ・グルニエの本2冊

図書館で借りたロジェ・グルニエの本2冊

  • 『ユリシーズの涙』 
  • 『写真の秘密』

いずれもロジェ・グルニエ 宮下志朗訳 みすず書房

『ユリシーズの涙』は、ホメロスの叙事詩「オデュッセイア」の主人公ユリシーズとその愛犬アルゴスの逸話の紹介から始まります。

忠犬アルゴスは、・・・ずっと主人を待ち続ける。やがて・・・王ユリシーズが・・・故国イタケーの島に到達したーーーだれにも分からぬよう乞食に身をやつして。だがアルゴスは主人と見破る。

「(アルゴスは)そのときには、主人のいないままに、召使たちがユリシーズの広い地所にこやしをほどこすためにもっていくまで、門前に山と積まれたラバや牛の糞のなかに見捨てられて、横たわっていた。シラミだらけになって横たわっていたアルゴスは、ユリシーズが近くにいるのに気がつくと、尾を振り、両の耳を垂れたが、もう自分の主人に近づくだけの力はなかった。

ユリシーズは目をそらせ、エウマイオスにかくれてそっと涙をぬぐい、・・・・」

このさわりの部分で、犬好きの人間の気持ちがぐっと掴まれてしまいます。以降、よくぞここまで調べたものだというくらいに、様々な文学作品の中での犬に関することや、文豪と犬の関わりについての断片が紹介されます。あとは、興味のある人は、ご自分で目を通して下さい。ロジェ・グルニエさんの筆致は、いつもどこかシニカルで、けっしてベタベタとした感情の表現はしないけれども、対象に対する暖かい眼差しは確かに伝わってきます。


雑種犬・タロー、12才

雑種犬・タロー、12才

犬を写真に撮ると、なぜ実際よりというか実際とはかけ離れて、賢そうに写るんでしょう。対岸の別の犬の鳴き声に反応してアホ面して眺めているところをカメラにおさめるます。なんだか視線を遠くにあずけて瞑想しているように写っていて、なんだこれはと、腹が立ったことすらあります。ちなみに上の写真は、アップで撮ろうと首輪を掴んで引き寄せてシャッターを切りました。なにさらすねん、おっさんとでも言いたげに面倒くさそうな不満そうな目をこちらに向けています。

『写真の秘密』については、また別に記事にします。

カイツブリ

今朝は、川原に出るとカイツブリのカップルがいました。ウッケケケケケケケという甲高い鳴き声も、まだ私道から堤防に登る前から聞こえていました。カップルというには、まだ早いかもしれません。雌を追う男の子の挙動がまだギゴチないし、並んで泳ごうとするその距離感も微妙です。雌が潜水を始めると、その子も続きますが、とんでもない所(つまり雌と離れた所)に浮かび上がったりで、ああこれではまだ相手にされないな、かわいそうに。

カイツブリの親子。3年前の夏に、弟のカメラ(NIKON D300)で撮ったもの

カイツブリの親子。3年前の夏に、弟のカメラ(NIKON D300)で撮ったもの

カイツブリには、特にきまった発情期のようなものはないようで、これから秋にかけてが彼らの長い恋の季節になります。多い時には、いつも散歩する1kmくらいの間の川原に、3組のカップルがデートというか鳴き合わせや、潜水、水上滑空などの求愛行動を繰り広げたりします。夏も近づくと早くにカップリングできた2羽の間に雛がいたりで、見ていて愉快です。しかし、カイツブリの男の子は、よくそこまでやるなあというくらい雌の出す求愛資格試験のようなものに繰り返し挑みます。人間の男の子よりたいへんだよなあと、見ていていじらしくなってきます。おまけに彼らは、抱卵から巣立ちまでの育児も一緒にやるイクメンのようです。

タローのおかげで、もう何年も別に観察するともなく、こうしたカイツブリの様子を見ているので、最近では、あ、こいつらは間もなく恋愛成就だとか、こっちはまだまだ、人間で言ったら手も繋がせてもらえない段階か、もしかしたらダメかとか分かるようになってきました。だからって別にどうってことないんですけどね。人間のことをいい年したオッサンが出歯亀してたら気味悪いですが、野鳥相手ならいいでしょう。 今日は、ヒバリも鳴いていたし、セグロセキレイもチッチと空をかけています。ムクの野郎もぼちぼちギャアギャアと川原を我が物顔に歩き始めました。これからは朝の散歩も賑やかになります。

確定申告

日付も変わる頃になって、ようやく確定申告の書類が出来ました。私は、住民番号とかいう物を見もせずに破いて捨ててしまったので、e-taxとか言うシステムは利用できません。それでも、国税のページから入力して提出書類の計算と印刷ができるので便利になりました。入力環境は例によってWindowsとMacにのみ保証されていますが、私のようなLinuxとfirefoxという超マイナーなOSとブラウザでも問題なく出来ます。それに、これが始まった頃よりも随分動作も軽くなりました。

さて、毎年この季節、このわずらわしい作業をしていつも思うのですが、50代のいいオッサンの一年間の収支がこんなものかという寂寥感のようなものはやはり感じます。まあ、それは私と同じような境遇で仕事をしている人たちは多かれ少なかれ同じような事を感じているだろうし、だからといってサラリーマンに戻りたいとは全く思わないのも同じでしょう。

3回めの3.11が過ぎてしまいました。それでも毎年この日の式典はテレビで見るようにしています。ことしも3人の遺族の方の切々たる言葉に頭を垂れるよりありません。

展示会の期間中に天神橋筋商店街を、天六から大川まで縦断したのですが、途中の天牛書店で買った2冊。いずれも装丁に惹かれました。簡素でも美しい装丁の本は、すべからく良い本です、誰がなんと言おうと。ちなみに、良寛歌集は680円、松田解子全詩集は1,000円でした。こうした古本屋めぐりは、残念ながら都会ならではの楽しみのひとつです。

天神橋筋商店街の天牛で買った2冊

天神橋筋商店街の天牛で買った2冊

今度は岸和田

先週の展示会が終わり、少し疲れが残っていて、今週初めの雪など不規則な天候で風邪をひいてしまいました。それにいよいよ花粉症がひどくなり、確定申告もあって今週はへたり気味です。そんな中で、今日は(←アップの段階では昨日になってしまいました)岸和田に行ってきました。私の苗字と同じ材木屋さんの製材の勉強会と市があったからです。勉強会の方は、まあどうでも良かったのですが、去年買って、そのまま預かってもらっているクリを、いい加減引き取らなくてはなりません。それと、来年早々に始まる店舗の仕事で、あるまとまった量の什器の材料をそろそろ決めなくてはなりません。

岸和田・服部商店での製材の勉強会。挽いたばかりの道産タモ。

岸和田・服部商店での製材の勉強会。挽いたばかりの道産タモ。

去年買ったクリはいい材でした。買っておいて良かったです。1本の丸太から、400上(幅・400ミリ以上)の板目の板が2枚、300上が3枚、あとは柾目で挽いてあります。しかもすべて耳断ちです。これなら、幅広の板目を中心にして外側に柾目材を接いで、長さ1800・幅800〜900程度の上品な天板が最低でも4枚は取れそうです。これまで、10余年購入してきたクリ材は、すべてダラ挽きと呼ばれる丸太を端から板目で挽いたものでした。しかも最近は通直な材は少なく1800程度の幅の材を取ろうとすると、寸検値の半分程度しか取れません。岩手とか青森からのクリは、そうしたものだとなかば諦めていましたが、そうではなかったのかなと今さら思います。単価は、これまで買ってきたもののちょうど倍ほどしますが、歩留まりとか木取りの手間を考えると納得、というかお得感すらあります。以前のように数をこなしてナンボのような仕事は出来なくなってきた、というかもうやめようと思っているので、材料もより慎重に良い物を選ばねばと思います。


さて、岸和田から寄り道もせず、直で戻ってそのまま材木(クリに加えて小口売りのあったアルダーを少し買った)を降ろしました。その頃には鼻水が止まらず、くしゃみ3連発状態でした。まだ日もあったのですが、かわいそうだけどタローの夕方の散歩をパスして、卵酒に湯豆腐と小女子に大根をおろしたものをサッと食らって床につきました。おかげで変な時間に目が覚めてしまいましたが、体は随分楽になりました。学生時代に寮母さんに作ってもらって以来、インフルエンザなど深刻なものでない限り、私には風邪には卵酒を飲んで早々と床につくのが効果があるようです。

天満周辺を散歩してきました

今回の展示会では、期間中に大阪を3往復し、その間1泊しました。年齢からしてもかなりキツイ日程でしたが、それでも合間を見つけて当番以外の時間とか前後の時間を利用して付近を散歩してきました。

毛馬第一閘門

毛馬第一閘門

会場隣のタバコ屋

会場隣のタバコ屋

JR天満駅前

JR天満駅前

 

フジハラビル

フジハラビル

 

 

最近、あるタブレット端末を買ったのですが、それにあるソフト(アプリとか呼ばれている)を入れて、タブレットのGPS機能を使って散歩のコースを辿ってみました。

3月7日午前の散歩コース、5.8キロ 1時間59分

3月7日午前の散歩コース、5.8キロ 1時間59分

3月7日夕

3月7日夕、3.2キロ 60分

3月8日朝

3月8日朝、2.8キロ 50分

このタブレット(Nexus7)のことは、また記事をあらためます。

 

第12回木のある暮らし展無事終了しました

第12回木のある暮らし展終了しました。古くからのお付き合い頂いているお客さん、新しいお客さん、通りすがりの人、今回もいろいろお話させていただいてありがとうございます。ともすれば一人よがりになりがちな私達個人営業の木工屋にとって、こうした機会は本当に貴重なものです。久しぶりにお会いして、その間に罹った病気のことなどうかがって、私も云々となるのは、年相応ということでしょう。

週末はたくさん親子連れで来場していただきました

週末はたくさん親子連れで来場していただきました

今回の私の展示で、比較的評判の良かったというか話題にしてもらったのは、スケルトンスリーズの机とスツールでした。以前からこれに類したものは作っていたのですが、セットで並べることにより、注目してもらったのかもしれません。名古屋のお客さんよりも良い印象を持っていただいたようです。このあたり、関西の進取の気風というか、新しいものすき、おもろいもん好きというか、そうした雰囲気を確かに感じます。関西は、私が学生時代から長く暮らし、木工を学び修行した地です。これからも様々なつながりを大切にしていきたいと思います。

ワークショップ。お父さんは大工さんでした

ワークショップ。お父さんは大工さんでした

 

 

第12回木のある暮らし展開催中

第12回木のある暮らし展、昨日7日と本日8日在廊しておりました。

ずっと以前からのお客さんや、お付き合い頂いている方たちに来ていただいてありがたいことです。段取りすべてをお任せして、こうした場を毎年提供して下さっているまどりのスタッフの皆さんにも感謝しております。

まどりのスタッフの皆さん

まどりのスタッフの皆さん

ワークショップは、準備も含めてけっこうたいへんなんですが、参加される皆さんの真剣さと出来上がった時の満足そうな様子を拝見すると、やはり続けなくてはと思います。なにより、実際に木に触って自分で加工してみるということが、木製品というものに対する理解を広げる意味で大切だし、鉋かけなども実際にやっていただくと、そうした作業を大切にした仕事の意味を分かっていただけるのではないかと思っています。

work_shop1

親子で参加

 

work_shop2

鉋かけ

 

work_shop3

完成した作品とご一緒に

 

明日が最終日になります。