校舎の桜をテーブル・ベンチ他にする

昨日は、神戸まで行ってきた。軽トラで新名神→名神→阪高を使って片道3時間ほど。やはり軽トラで日帰りは疲れる。

ある私立高校の校舎の耐震補強工事のため、2本の桜の木を伐らなくてはならなかった。その木を使ってテーブルとか銘板とか記念になるものを残したいとの事だった。長らくその前で入学・卒業などの記念撮影なども行われてきて、多くの卒業生や教職員にとっての思い出深い木であったらしい。伐ったのが梅雨の頃で、それから2ヶ月ほどブルーシートに包んで校庭に転がされていたようだ。条件としてはかなり悪い。割ってもまともな材にならないかもしれないと、ことわった上でやらしてもらうことにした。

私立神戸龍谷高校の伐られた桜

私立神戸龍谷高校の伐られた桜。見事な枝ぶりだが、逆にその分、材にはなりにくいとも言える。
学校側撮影の画像による

2本の丸太を持ち帰って、名古屋の丸ス松井材木店にお願いして製材してもらう。普通の玉ではないため、用途を伝えた上で、鋸の入れ方は松井さんに任せる。それを持ち帰って桟積みして3ヶ月間乾燥させた上で、あらためて人工乾燥をお願いした。それが上がったのが、2月1日。どうにもならないかと思ったが、なんとかそれなりの板が取れた。すぐにも見たいというご希望で、それを積んで神戸に持ち込む。その場で、材の割りふりを提案して決めてもらった。

結果、当初の予定より構想が膨らみ、テーブルが大小2台、ベンチが3脚、銘板が3枚、フレームが1枚となった。板となったものを、ほぼ使い切ることになる。テーブルの脚などは、手持ちのミズメかチェリーを使う。

製材には立ち会った

製材には立ち会った

もともと立っていた校舎の前に板になった桜を持ち込む

もともと立っていた校舎の前に板になった桜を持ち込む

板になっただけで、それを眺めて喜んでいらっしゃる教職員の方々の様子を見ていると、この樹に対する思いの一端は伝わってくる。それはそれで、こちらはあくまでも冷静に切ったり、捨てたり、貼ったりするのが役目と割り切るようにする。

深夜作業はきつくなってきた

先日、ある商業施設の中の店舗に15台のテーブルを搬入してきた。営業の終わる23時から翌朝の5時まで、組み立てや設えをする。こうした店舗関係の仕事では、深夜の作業は当たり前で、他の業者共々ゴキブリ産業とか自嘲している。それはまあいいのだが、もうさすがに徹夜仕事は体にこたえる。一人ではとても無理なので、今回も、木工房またに の若森昭夫君に応援してもらった。体がこたえるのは、深夜も全館にかけられている空調のせいもあるように思う。Tシャツ1枚になって作業しているが、暑くても汗をかかない。かいてはいるのだろうが、その端から空調に吸い取られるように乾燥していくのだろう。異様に喉が乾く。こういう環境に終日身を置くのは、かなり不健康なことだと思うが、いまや全就業者の7割を占める三次産業従事者のかなりの人たちはそうなのだろう。それなら、暑い、寒いとぼやきながら働いている今のほうがいいやと思う。

今年60歳になるのを期に、仕事のやり方を整理していくつもりにしている。

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